のと鉄道が3か月ぶりに運転再開です!そして、地震で橋梁が被害を受けた黒部峡谷鉄道のトロッコ電車も今シーズンは部分開通の後10月に全通し、大注目の「黒部宇奈月キャニオンルート」も10月をめどに運用を開始します!地域の鉄道や観光ルートの再開は能登・石川・北陸の復興を後押しするの間違いないです。(ぉぃ)
四国出張を終えた東急・伊豆急の豪華列車「ロイヤルエクスプレス」が本拠地の静岡に帰ってきました。これからも伊豆に北海道に四国にと活躍してほしいです。(ぉぃ)
さて、神奈川県湘南屈指の人気観光地でもあり2回の東京オリンピック(1964(昭和39)年開催の1964大会と2021(令和3)年開催の2020大会)でセーリング(ヨット)⛵の会場になり「ヨットの聖地」ともいわれている江ノ島の表玄関ともいえるのが小田急江ノ島線の終着駅片瀬江ノ島駅(OE16)で、江ノ島や新江ノ島水族館の最寄り駅として多くの人が利用しています。
その片瀬江ノ島駅は竜宮城🐉デザインの個性的な駅舎で有名ですが、2020(令和2)年にリニューアルされ初代駅舎より立派で豪華な駅舎に生まれ変わりました。
私は今年4年ぶりの訪問で新しい駅舎を初めて見ました。前回訪問はちょうど工事中の時期で駅舎は覆いでおおわれていました。
そこで今回は、新しい片瀬江ノ島駅の竜宮城駅舎を紹介します。10年前2014(平成26)年当時のお写真も一緒に見てほしいです。
片瀬江ノ島駅はご存知神奈川県藤沢市にある小田急江ノ島線の終着駅で、同じ小田急グループの江ノ電江ノ島駅(EN06)やみちのりホールディングス系列の湘南モノレール湘南江の島駅(SMR8)とともに「江ノ島3駅」といわれていますが、同駅は江ノ島や新江ノ島水族館に最も近い上に東京都心への最短ルートでもあることから江ノ島観光客の多くが利用しています。同駅に来る電車の多くはスイッチバック駅の藤沢駅(OE13)発着のシャトル各駅停車ですが、新宿駅(OH01)や東京メトロ千代田線から特急ロマンスカー「えのしま」の直通もあるほか、2018(平成30)年の複々線完成から2022(令和4)年の利用状況の変化や藤沢駅のスイッチバック構造を踏まえた江ノ島線のダイヤ見直しまでの間は土休日に新宿から快速急行が直通していてその江ノ島直通快速急行は運転期間が短かったものの江ノ島や鎌倉に行く人には大好評でした。
その片瀬江ノ島駅のシンボルといえば開業当初から設置されている竜宮城駅舎であり、2020(令和2)年には建て替えリニューアルされ赤い本体と淡緑色の屋根とゴールドの飾りつけといった旧駅舎の色合いはそのままにより豪華で立派な駅舎になり、先代駅舎よりもより竜宮城らしくなっている一方で屋根上のしゃちほこをイルカ🐬にするなど豪華さと品格と遊び心を合わせたデザインで江ノ島や湘南の玄関口にふさわしい駅舎になりました。
しかし、片瀬江ノ島駅の竜宮城駅舎は実は観光地の最寄り駅だから設置したものではなく、実は開業当時は将来の移転を前提とした仮駅舎だったからだというのはあまり知られていないと思います。
そもそも1929(昭和4)年に小田急江ノ島線が開業した当時、大船から現在の湘南モノレールに近いルートで江の島海岸に向かい、そこから茅ヶ崎に向かう東海土地電気の電気鉄道線が計画されていて、会社組織上は現在の江ノ電のルーツではあるものの計画ルートは先に開業していた現在の江ノ電とは全く別物でした。
その新路線は片瀬江ノ島駅付近を通る計画になっていて、新鉄道開業に合わせて小田急は移転し片瀬江ノ島駅舎も撤去する必要があったため、「だったら豪華な駅舎にしましょう」ということでユニークな竜宮城駅舎が造られました。
しかしその東海土地電気の新線は建設予算が確保できず計画中止になり、加えて駅舎には当時の値段で18000円という高額の経費が使われましたがそもそも新線の失効は当時から確実視されていたため実質的には仮駅舎を名乗った本設駅舎でした。
こうして片瀬江ノ島駅の竜宮城駅舎は長年にわたって江ノ島のシンボルとして親しまれるようになり、これによって仮駅舎だったことなど誰も知らなくなりました。
そして東京オリンピック・パラリンピック(2020)開催や駅前の道路拡幅工事のために駅舎を建て替え、現在に至っています。
片瀬江ノ島名物竜宮城駅舎はこれからも親しまれてほしいと同時に開設当時のエピソードも知ってほしいです。